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別表1
成熟経済における強力な経済成長と財政再建の同時達成ための税制改革比較表 税理士・中小企業診断士 吉越勝之
この論文は科学技術が世界で平準化した現代において、ノーベル経済学賞のソローモデルの供給側の内生的経済成長理論だけでは説明の
つかない「なぜ成熟経済に達したアメリカが他国と比べて高い経済成長を続けられるのか」「なぜ国によって経済成長に大きな差が出るの
か」という「OECD経済成長プロジェクトの共同研究」の明確な回答になりうる、供給側と並立する需要側の内生的経済成長理論となる
進化システム経済成長兼税制改革理論なのです。
システム(国家)を動かす自由平等(対等)競争概念には、人間の本性の本能的な力が強力に内在されていたのです。
さて人間の欲求つまり消費意欲と意志は極めて相対的なものです。
発展途上の中国の消費生活においては、高い税制のハードルを乗り越え、国民は満たされない個人消費の増加を強烈に欲求するのです。
成熟経済に達した日本等個人消費を充足された経済社会では、わずかな税制のハードルも乗越えられないのです。
これを乗り越える唯一の手段が「消費意欲が税制による抑圧に弱い特性を理解し」「消費意欲への規制抑圧を絶対に排除する自由平等
(対等)競争原則の遵守税制」つまり個人消費への参加の自由(無税)の確保と、対等性向上の所得再配分機能強化の競争力均衡化税制
つまり消費税廃止の高累進所得税の採用であり「この人間の本性に適応した税制」によって経済成長が自然に促進されるのです。
最高法規の日本国憲法で明らかな通り、国民福祉の向上のためには自由平等(対等)競争原則の絶対性が「原因」となり、「結果」とし
て幸福追求と生き残りは促進されるので、他の全ての理念観念は劣位で相対的な存在でしかないのです。
経済成長は個人消費の増加が根本原因となり設備投資が増加し、更に両者の増加額の合計値が、結果として国民所得の増加額に等価変換
されるのが「経済成長の仕組み」なのです。
故に個人消費の、結果である所得に高累進課税すると、所得再配分機能が働き、高消費性向の中低所得者層へ所得が公共事業等を通じて
再配分されるので国家全体の個人消費つまり消費性向は高まり、結果として国民所得は増加します。
さて個人消費を直接課税規制しない所得税制と異なり、消費税で個人消費を直接課税規制し、貯蓄を非課税の「誤った規制」を行うと国
内個人消費は減少し、結果として国内設備投資も国民所得も減少します。
故に国内個人消費が増加しないので国内設備投資の企業マインドが引き起こされず、国内の貯蓄資金は大部分海外へ投資され国民総生産
は低下してしまうのです。
個人消費と設備投資が所得へ等価変換する厳然たる経済の仕組みにおいて、個人消費の自然な増殖を抑圧しない税制システムの構築は非
常に重要です。
その点先進国中で唯一アメリカだけは個人消費を全面課税する消費税制を絶対に採用せず、間接税は全産業中小売業等のみに課税する小
売売上税だけなのです。
だからこそ米国経済は個人消費を全面的に課税抑圧しないので、底堅い個人消費で世界経済を牽引し将来、強力な所得再配分機能を発揮
する高累進所得税制へ復帰すれば、直ちに何ら税制を大改革しなくても「税率を高累進増税」するだけで、所得再配分機能の効果が現れる
2−3年後から、高所得者層の質の高い個人消費へ常にあこがれを持つ中低所得者層の消費性向の高さが発揮されるようになり、クリント
ン大統領や池田首相やルーズベルト大統領時代と全く同様な強力な経済成長と国民所得増と財政再建の継続が財政負担無しに開始できるの
です。
世界中の大部分の政治家、官僚、経済学者等は現実の事実や税制史、経済史について詳しい研究もせず、固定的な理念観念に縛られて全
く錯誤しているのです。
成熟経済の市場経済において経済成長と財政再建の同時達成にとって重要な政策は、最高所得税率引き下げの所得税減税政策ではなく、
全く正反対のコペルニクス的転回の最高所得税率引き上げの所得税増税政策だったのです。
1.税制には経済原則に則り、全企業が全力で行う売上向上のための販売促進策等の効果を妨害してならず、売上への全面課税は禁止の原
則があります。
2.税制には経済原則に則り、人間しか出来ない個人消費の増加と全企業の売上増加を、人間に被害を与えない限り妨害してはならない原
則があります。
3.国家が個人消費と売上の増加を妨害してはならない理由は本人の自由意志で増加できる国内個人消費を増加させると、必ず国内設備投
資が増加し、更に両者の増加合計値が国民所得の増加へ等価変換して、国民所得の増加と経済成長の継続が実現できるからです。
更に所得の課税規制は高累進所得税制の時に限り国家の、所得再配分機能を通じて、高所得者層の質の高い個人消費に憧れを持つ消費
性向の高い中低所得者への所得再配分機能強化により、一層個人消費が増加するからです。
つまり個人消費は本人の自由意志で増加できる進化システムであるので、個人消費へ課税すると本人の消費意志の規制抑圧になり、本
人意志により個人消費の増加は減少します。
逆に所得は本人意志でなく他人の意志による個人消費の等価変換結果でしかないので、本人の所得に高累進課税しても本人や他人の消
費意志への悪影響が全く無く、この巧妙な高累進所得税制の仕組みを良く理解して下さい。
つまり本人所得に高累進課税しても、本人の個人消費意欲はもちろんのこと、他人の個人消費意欲にも全く無関係であるので、結果と
して本人所得形成の規制抑圧に全くならず、逆に所得再配分機能により所得の増加と財政再建と経済成長を達成できることが、事実と
して科学的に理論的に立証できるのです。
反対に消費税は本人や他人の自由な消費意欲を課税抑圧して税を徴収する、経済良循環に反した封建時代の通行税と全く同じ経済自由
化に根本的に逆行する税制なのです。
4.既に述べたように個人消費に課税すると景気後退を招く危険性を強く理解するとともに、更に商品の原価分析をすると直ぐに分ります
が、法人税、従業員所得税、消費税等の全ての税金負担は商品原価(コスト)に算入されて企業に集められ、企業によってその資金は
法的形式的な納税者に配分されて納税する仕組みになっているのです。
全ての税金の実質的な負担者は、商品を購入することによって税を実質的にフラット負担している消費者であり、納税者は実質的な負
担者ではなく形式的な負担者でしかないのです。
資金の経済循環の中での、この巧妙な税の仕組みを良く理解しなければなりません。
結果として消費性向が極めて低い高所得者層は実質的な租税負担率は極めて低いので高累進所得税制は極めて当然であり、消費性向が
極めて高く実質的な租税負担率が極めて高い低所得者層の累進税率が低いことはまた、平等(対等)競争上、極めて当然の帰結なので
す。
個人消費の増加は課税規制に非常に弱い相対的特性があります。
故に消費税制を廃止をして、更に同一種の人間の進化システム競争原理である高累進所得税制へ復帰することが自動的に国家全体の個人
消費性向を高め、日本が経済成長を回復して財政再建を実現出来る秘訣なのです。
成熟経済でも資本増殖を必要とする資本主義経済は「参加の自由と対等に平等な競争原則」(経済原則)を最高原理とし、これに反する
理念観念は排除し「自由平等競争へ近づく応能負担を目指す進化システム税制ルールの時に限り」強力に国民所得の増加と経済成長と資本
増殖を達成できます。
ところが昔から資本家と資産家を優遇することが、経済成長のための資本主義的手段であるいう迷信がはびこり「高累進所得税制の応能
負担」では「経済は活性化しない」、「勤労意欲を低下させる」、「株価が下がる」、「税収が減少し失業率が悪化する」、「優秀な人材
や企業が海外へ流出し国家が被害を受ける」などの通説が氾濫したが、これらの全ては証拠事実の無い税制と人間の本質を理解しない虚偽
と迷信で、以下の通り事実・真実は全く逆であったことを、このデーターと別表2のデーターは示しています。
更にアメリカはヨーロッパ政治から誕生した自由平等(対等)競争原則に反する、ヨーロッパ型の付加価値消費税や、党首主導の全国組
織の政党政治や、全体主義や、共産主義を、「経済成長と自由平等(対等)競争社会実現のために」世界で唯一、一度も受け入れたことの
ない党首不在の大衆主導国家で「厳格に自由平等(対等)競争原則を遵守している国家」なのです。
そして「以下の消費税無しの高累進所得税制」を採用する時に限り、個人消費課税抑圧が全く無く、個人消費の進化システム性が充分発
揮され所得税を累進増税することによる所得再配分機能も加わり、消費性向の高い中低所得者層へ所得配分が増強され国家全体の消費性向
が向上し、且つ応能負担により人間同士の対等な競争環境に近づき、競争が活発になるので「人間の意欲と意志による個人消費意欲が等加
速度的に高まり」若干のタイムラグで国民所得の増加に変換され個人消費の増加と国民所得の増加を繰り返す「経済の良循環が確実に定着
し、経済に夢と希望とチャンスの光が当てられ」失業率が大幅低下し膨大な勤労者と若年労働者の所得が向上し生活基盤が確立し、自殺が
減少し、子を持つ経済的苦労が大幅軽減され、少子化に歯止めが掛かり、国内個人消費増加に見合う国内設備投資が活発になるので、企業
は繁栄し、金融は安定化し、金利が確保され年金財政は健全化し、法人税、所得税を始めとする国家の全税収は企業の生産する全商品コス
トに算入され消費者か負担するので、個人消費の増加と、設備投資の増加により自動的に国家は税収が上がり、更に景気回復による後ろ向
きの支出が減少し財政再建の目処がたち、国民所得も増加するので「衣食足りて礼節を知る」で犯罪の発生原因が縮小し、抜本的な治安対
策になることが日米の税制史によって「常識を全く覆すような事実が分かった」のです。
所得税の累進強化をしない限り公共事業の増額ばかりでは本格的景気回復は絶対に望めません。
私は経済成長現象について長年疑問に思っていた点が、元人事院人事官で進化システム研究の第一人者であります東京工業大学、市川惇
信名誉教授の進化システムの解説がヒントとなり、私の実務上の会計知識や金融知識が結びつき、進化システムでスケールの大きい日米の
本格的な経済成長現象を完全に説明できることを発見できたのです。
更に2005.8月に「経済成長の理屈」という、経済学者の方が作り上げたと思われる、目を洗われる様なホームページを発見しました。
私の長年の主張とは基本認識は若干異なりますが、これに「個人消費の進化システム性」を順調に作動させる「自由平等(対等)競争原
則の絶対性」と「会計金融知識」を加えて「消費税無しの高累進所得税の強力な経済成長効果を立証し」、更に「貿易収支均衡策によって
実現される購買力平価為替相場での価格競争対等性の重要性を発見し」「人間の意欲と意志という消費行動の基礎となる人間心理の重要性」
を述べ「神の見えざる手」は、実は「人間の手に委ねられている」ことを立証した具体的で強力な経済成長の実現理論の主張だったのです。
消費税無しの高累進所得税制改革のケース
中低所得者層の高消費性向と個人消費の進化システム性を活用する税制
この進化システム競争原理と、自由平等(対等)競争原則厳守の税制
改革には、継続的な市場経済の強力な総需要拡大作用があります。
ゆえに大企業、中小企業ともに企業業績が向上し、経営にゆとりが生じ、
新規産業など新規競争参入企業の成功が増加し、企業は大幅に増える。
したがって一人当たり国民所得は毎年増加することになります。
更に税法を変更しなくても国民所得が増加すると、その中で自動的に
累進増税となるので重税感はあまり無く税収増となる。
つまりこの税制は個人消費の進化システム性と所得の非進化システム性
を自然に活用した強力な税制です。
何が進化システムかの判断が重要であり、自然増殖する進化システムの
個人消費は規制抑圧不可で、逆に自己増殖出来ない非進化システムの所
得を累進増税して、市場経済内の競争者同士の競争力の均衡を図ると競
争が活発化し、経済成長促進効果を発揮します。
三権分立の相互均衡論が、経済社会発展の基礎であることを思い出して
ください。
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消費税有りの低累進所得税制改革のケース
左と正反対の効果を持つ自由平等(対等)競争原則に反する税制
左の競争原理に反する進化システムの個人消費を抑圧規制する税制
改革には、市場経済の強力な総需要抑制縮小作用がある。
したがって競争力が強い企業以外、企業業績が悪化しゆとりが無くなり、
倒産が増え、新規産業の成功率は極めて低く、企業は増加しない。
結局一人当たり国民所得は毎年停滞または減少する。
よって税率を増率しなければ税収増とならず、租税負担率を上げざるを
得なくなる。
国民所得が増加しないのに租税負担率を上げざるを得ないので重税感は
強烈に高まり国家組織に対する反発が強まる。この税制効果は個人消費
と所得の自由平等(対等)原則を不自然に抑圧し、自由平等(対等)競
争を求める人間の本質に反した税制です。
尚アメリカの間接税は小売業と飲食業のみを対象とする「小売売上税」
を採用しているが、小売飲食業以外の膨大な業種の消費には一切の課税
が無く、しかも設備投資には一切の課税が無い、総需要に対する抑圧の
少ない間接税制なのです。
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この税制効果の事実と証拠資料
(最高所得税率の累進強化の税制改革がもたらす好影響)
(詳細は 別表2 をご参照下さい。)
この政策の推進者は、世界大恐慌を乗り切り、高度経済成長と更に第二
次大戦の対独、対日両戦線に勝利し、膨大な戦費を負担して大戦2年後
に財政再建の同時達成を果たしたアメリカ民主党のルーズベルト大統領
と、共和党レーガン政権の作り出した膨大な財政赤字を解消しアメリカ
に未曾有の好景気をもたらした民主党クリントン大統領であり、日本で
は付加価値地方消費税を廃案とした吉田首相と、大蔵省主税局長から大
蔵大臣、総理大臣を歴任し日本最高所得税率75%を導入し、所得倍増
計画を掲げ自力高度経済成長と財政再建を同時達成した池田首相と以後
の保守本流の歴代首相です。
保守本流の税制は以後30年以上続き、日本に経済成長と繁栄をもたら
し自力高度経済成長と財政再建の同時達成の構造改革に成功した。
アメリカは役に立つ存在を善とする機能的国家論で国家経営されている。
事実とルールを重視し「帰納推論の論理」を展開するので考え方はヨー
ロッパ大陸諸国と全く異なります。
アメリカ哲学は肉体と精神を連続してとらえる自然主義のプラグマチズ
ム哲学であります。
法体系は「判例法体系」で完成しています。
(消費税非採用の自由平等競争の絶対性を認めた累進所得税制を採用)
1932年就任の民主党ルーズベルト大統領が25%の税率を一挙に
63%への高累進所得税制を開始し、わずか3年後1935年、192
9年の大恐慌前の国家税収に回復し、総需要も急速に拡大し、失業率も
急速に回復した。更に世界大恐慌を乗り切った上、90%超の税率で総
需要を大幅拡大し、史上最善の超低失業率を達成し第2次世界大戦の対
日、対独の膨大な戦費を賄った上、大戦終了直前死亡の、わずか2年後
の1947年財政再建を成し遂げた。
クリントン民主党大統領は就任直後、失敗すると批判された富裕層への
累進所得税の39.6%の累進増税を実施しレーガン政権の残した膨大
な財政赤字を解消した上、失業率を大幅改善し更に株価は就任時の
3,000ドル以下から、わずか8年で12,000ドルに近づき
記録的な好景気と税収増と失業率の大幅低下の同時達成に大成功した。
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この税制効果の事実と証拠資料
(最高所得税率の累進弱体化や消費税強化がもたらした悪影響)
(詳細は 別表2 をご参照下さい。)
この政策に最も熱心なのはヨーロッパ大陸諸国のEU各国のほか、世界
大恐慌を招いたアメリカ共和党フーバー大統領や共和党レーガン大統領、
子ブッシュ大統領、日本の竹下首相、橋本首相等中曽根首相からの歴代
首相だったのです。
これによって結果として市場経済は縮小し、失業率の悪化と慢性的な低
成長と経済を支えるための、膨大な財政支出が必要になり極端な財政赤
字がもたらされた。
人間の意志と意欲の自由平等(対等)競争に反する所得独占の容認と国
家の所得再配分機能の低下は、経済成長を低下させ、財政再建のための
税収も低下させ、国家財政を破綻に導き、中低所得層はじめ全国民への
重税無しには財政再建は困難になった。
現状の強制的な大衆増税の論議は、必然の結果なのです。
ヨーロッパ大陸諸国は優越的国家論で国家経営されている。
理念観念信念を重視する「演繹推論の論理」を展開するので、考え方が
アメリカと全く異なります。
ヨーロッパ哲学は精神と肉体を峻別する理性的合理的な哲学であります。
法体系は「成文法体系」として完成しています。
(自由平等(対等)競争原則に反する付加価値消費税制を採用)
1929年最高所得税率25%に低下時に米国は株価大暴落と世界大恐
慌発生(共和党クーリッジ大統領から、25%へ税率を減税し、この税
制を承継した共和党フーバー大統領誕生時に発生)
*(疑問1)累進減税すると景気が良くなるなら、大恐慌が起きるわけ
が無い。
累進減税のフラット志向税制の景気回復説は世紀のガセネタであります。
レーガン共和党大統領は70%の税率を50%へ更に29%まで低下さ
せる。
しかし経済成長は思ったほど達成されず、逆に景気を維持するための膨
大な財政赤字が発生。
株価は2000ドルの後半に低迷。
これと全く同様な手法を共和党子ブッシュ政権が採用し、膨大な財政赤
字に苦闘。
*(1)と全く同じ疑問。累進減税すると景気が良くなるという学説は
虚偽としか言いようが無く、世紀のガセネタであります。
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米国経済史上、累進所得税率の高い民主党政権は
失業率は低く、財政赤字は最小限度か黒字になり株価は高くなる。
つまり資本主義が個人消費と科学技術の両者の進化システム性を
充分発揮するときに新規資本を自然に生み出し経済社会が豊かに
成長進化する。個人消費は多種多様な産業を自然の生態系のように
自然に生み出し、企業は系統と分化を遂げながら成長進化発展する。
日本は消費税無しで、75%の最高所得税率を採用し継続した池田首相
以来30年間、個人消費は自然に自力拡大し高度経済成長を達成し、
貧富の格差の少ない高消費性向国家が構築され、株価は38000円
まで上昇し、資本は強力に増殖し、国家も企業も国民も幸福であった。
ただこの時期国家が放漫財政を改善せず、歳出を増やし続け民間と
同調して国家歳出を増やし続けた判断ミスが、バブルを発生させたので
あって所得課税税制や直接税制の責任ではない。
国家は中低所得者向けの事業支出や人件費支出がほとんどであるので、
必然的に国家は自動的に所得再配分機能を持つことになり、累進所得税
の累進増税は、結果として国家の所得再配分機能が自然に強化され消費
性向の低い高額所得者からの税収が強制的に増え、消費性向の高い中低
所得者層への所得配分が強化され、システム的に国家全体の消費性向は
上昇し、比例して設備投資も増強され、本格的景気回復となり、税収も
上がり、株価も上がり、国民所得は増加し、資本は増殖し、失業率は大
幅改善します。
消費税を撤廃すると人間の過剰性の本能により、自然に増加する性質の
ある進化システムの個人消費と設備投資が大幅に増加し、これを等価変
換して国民所得も自然に増加し、資金需要が増加するので金利も上昇し、
資本も増強し市場経済は拡大し経済環境が大幅改善され、税収は大幅増
加し財政も金融も健全化される。担税力のある高所得者層へ課税する累
進所得税は、経済原則に合致したシステム的に未納税額の少ない税制で
あります。
国家経営で大切なことは、国民所得を向上させ、企業の経営環境を改善
して企業体力をつけつつ、同時に国民の真から望む意志や意欲つまり国
民の五感から感じる悪いこと(地球の環境悪化等)はドンドン規制強化
し逆に良いことはドンドン規制緩和して民間に市場を開放しつつ、体力
をつけた国民と民間企業の意志と意欲と経済力によつて経済社会を進化
発展させるという強い意志と計画を持つことなのです。
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米国経済史上、累進所得税率の低い共和党政権は
失業率は高く、財政赤字は巨額となり株価は低くなる。
つまり科学技術が進化しても、人間文化の本質である過剰性の本能によ
る個人消費を進化成長させなければ資本主義は競争激化をもたらし、市
場経済は寡占化へ向かい結局貧しく弱肉強食の利己的意識の弱者を省み
ない経済社会を作り出します。
政府の大小より公務員給与決定水準に問題があります。
日本は平成元年以降、消費税制を導入し、且つ最高所得税率を50%に
低下させ、更に平成11年には37%に低下させ、深刻な経済不況を招
き入れ株価は38000円から10000円前後になってしまった。
税収はバブル崩壊後16年経過してもバブル前の税収に遠く及ばない。
国家は全く無駄な努力をしている。
*(1)と全く同じ疑問。累進減税すると景気が良くなるという学説は
虚偽としか言いようが無く、世紀のガセネタであります。
実は高額所得者層の高額所得は、中低所得者層の旺盛な個人消費に支え
られているという因果関係にあるのです。
そして低所得者層ほど、上の階層の個人消費にあこがれ、個人消費増殖
能力が極めて高いのです。
累進所得税の減税は、国家の所得再配分機能が大幅低下し、結果として
消費性向の低い高所得者からの税収が減って、消費性向の高い中低所得
者への国家を通した資金循環が増強されず、国家全体の消費性向が低下
し、設備投資も低下し、国民所得と景気は停滞し税収も上がらず、株価
も上がらず、失業率は高止まりします。
消費税が増税されると、本人意志で増加可能な個人消費と設備投資が増
加しなくなり、結果として、等価変換される国民所得が低迷し、資金需
要は減少するので金利は低下し、資本は増殖せず市場経済は縮小し税収
は大幅減少し、金融不安も起こる。
サラ金さえ危なくてカネを貸さない担税力の無い企業に多額の消費税を
強制的に預からせる経済原則に外れた税制は多額の未納が発生し、徴収
がシステム的に困難な税制です。
愚かにも自己増殖競争できる個人消費を課税抑圧し、結果として国民所
得減少政策をとり、逆に弱肉強食の企業間競争ばかりを強制するため、
市場経済の多様性が合併・淘汰により、急速に失われ、最強企業への寡
占へ向かい、自国内に国民所得を発生する職場が大幅減少するため、国
民所得も個人消費も急速に低下し、いずれは最強企業といえども豊かな
自国を喪失した根無し草企業になり100年後の現状最強企業の生存は
全く不確定になります。
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成熟経済の自力経済成長のための貿易収支と資本収支の均衡政策。
この政策は企業にとっても、消費者にとっても外国商品と国産商品との
価格競争政策の自由平等(対等)競争を実現する最重要な為替政策なの
です。国産商品を買わないと所得が日本の労働者へ効率よく配分されな
い原則があるのです。つまり個人消費は所得の配分作業でもあるのです。
貿易収支均衡状態における為替相場の価格設定で、初めてあらゆる国産
商品について外国商品と対等で平等な価格競争が実現し、不平等な価格
競争が排除され、経済成長の環境が整備されるのです。 但しこの為替
相場で価格競争に敗れた場合は企業努力や産業努力が足りないのである
から外国に国内市場を実質的に明け渡してもやむを得ないのです。
現状の異常な価格競争は、異常な為替相場に大きな原因があります。
大幅な貿易黒字にかかわらず、更に輸出を進めたい場合は、相手国に直
接進出し相手国に生産拠点を設け、相手国の労働者を雇用し、相手国の
消費者に販売して相手国の経済に寄与する利他的な企業家精神を、発揮
して貿易黒字の減少に努め国家もこのような企業を後押しすべきです。
この政策の推進策の基本は、従来の学校教育における貿易黒字拡大を善
とする教育を停止し、貿易収支の均衡と資本収支の均衡政策こそが国家
政策の最重要な柱であることを、学校教育から徹底することであります。
策で既存産業と新規産業の成長が自力で図られることになるのです。
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貿易収支と資本収支の自由放任は国家の自己管理利益を損なう。
自由放任政策の為替政策は一見理想に見えますが、経済原則である自由
平等(対等)競争原則からみると、全く不合理で合成の誤謬をもたらす
政策なのです。
為替相場は一部輸出競争力の極端に強い企業の輸出行動によって貿易収
支は極端な黒字になり、購買力平価と全く異なる円高相場を現出し、国
内企業にとっては自らの経営努力の全く及ばない、見かけ安価輸入商品
との不平等な価格競争状況に陥り、適正な国内企業の生き残りを阻害し、
国民所得の発生源を自ら枯渇させ、自力の経済成長力を大幅に低下させ
てしまうのです。
更に異常な通貨高によって国内労働者一人当たり人件費を見かけ上異常
に高騰させ、国内設備投資環境を最悪に落とし込み、投資資金は全て外
国に流出させる資本収支大赤字作用をもたらすのです。
貿易黒字は一見望ましいように見えて実は膨大な資本収支の赤字をもた
らす日本経済に疲弊とリスクをもたらす作用があるのです。
したがって成熟経済において自力経済成長を達成するには消費税無しの
高累進所得税制による税制改革以外に、貿易収支均衡政策と資本収支均
衡政策への国民と企業に協力を求めるべき国家の基本政策が必要になる
のです。
現状の人間社会が、自然生態系に生きる社会的動物である事実を忘れ人
間に偉大な効果を持つ「自己増殖競争と弱肉強食競争を同時進行させる
自由平等(対等)競争政策」を、正しく理解して実行していないために、
判断ミスが多く 潜在能力の大きい日本経済が深刻な状態になっている
のです。
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